井上義行さんは、国鉄の機関士、国家公務員、安倍晋三元首相の秘書官などを経験し、国政へ進んだ政治家です。
2026年9月時点では、自由民主党所属の参議院議員として2期目を務めています。
その歩みをたどると、政治活動だけを見ていては分からない一面もあります。衆院選で落選した後に再挑戦を促した妻の言葉、3人の子どもへの思い、家族で続けている年越しスキー、小田原の市営住宅で育った少年時代など、家族や日常にまつわるエピソードが多く残っています。
- 家族は妻・長男・長女・次女です。
- 高校卒業後に国鉄へ入り、夜行寝台列車の機関士を経験。
- 本人は自身のチャームポイントを「不器用なほどに誠実なところ」と回答。
井上義行の現在は参議院議員2期目
井上義行さんは、2026年9月時点で自由民主党所属の参議院議員です。比例代表で選出され、当選回数は2回。党では政務調査会副会長を務めています。
参議院では決算委員会理事を務めるほか、農林水産委員会、沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会にも所属しています。
現在の議席に至るまでには、一度の落選を挟んでいます。2013年の参院選で初当選した後、2019年の参院選では8万7946票を獲得したものの、自民党内25番目となり落選しました。
その3年後の2022年参院選では16万5062票を獲得。自民党が比例代表で得た18議席のうち13番目に入り、参議院へ戻りました。
井上義行の家族構成
井上義行さんの家族は、妻、長男、長女、次女です。本人公式プロフィールにも4人の家族が記載されています。
国鉄で機関士として働き、通信課程で大学を卒業し、その後は総理府・内閣府や官邸へ進みました。家庭では妻と3人の子どもがいる父親でもあります。職歴の変化が大きい一方で、本人のプロフィールをたどると、小田原で育った若い頃から家族を持った後まで一続きの時間として見ることができます。さらに、官邸で長く仕事をした経験については本人公式YouTubeでも自ら振り返っており、文章だけでは分かりにくい話し方や当時の記憶を直接確認できます。本人の声で振り返る内容で、当時の関係性を知る手がかりにもなります。
家族に関する話で特に印象的なのが、選挙で苦しい時期を迎えていたころの妻とのやり取りです。
妻の一言が参院選への再挑戦を後押し
井上さんは2009年と2012年の衆院選で落選しました。2012年末の選挙後には、政治の道を辞めることまで考えていたといいます。
そのとき、背中を押したのが妻でした。
どうせ散るなら夏に散ればいいじゃない
出典:タウンニュース「第23回参議院選挙の比例選でみんなの党から出馬して当選した 井上義行さん」(2013年7月27日)
妻のこの一言をきっかけに、井上さんは2013年夏の参院選へ挑戦しました。結果は初当選。2度の衆院選落選を経て、国政への議席を得ています。
選挙活動を支える妻の日常的な姿も、本人のXに残っています。2012年夏、毎日2時間ほど駅頭に立ち、時々くらくらすると妻に話したところ、塩分不足を心配して飲み物を用意してくれたことを紹介していました。
3人の子どもに見せた「這い上がる父」
2013年の初当選時、井上さんが強く意識していたのが3人の子どもでした。
2度の落選で、子どもたちも傷つくことがあったのではないかと考えていたそうです。そのうえで2013年の当選を「執念」と表現し、挫折したときこそ努力を続ける姿を子どもたちに覚えていてほしいという思いを語っています。
選挙とは離れた家庭の日常も発信していました。2011年の節分には、当時3歳だった次女が作ってくれたお面をXで紹介しています。
選挙の場では「這い上がる父」として子どもたちを意識し、家庭では娘が作ったお面を紹介する。井上さんの家族に関する発信には、政治活動とは違う父親としての日常も残されています。
井上義行の実家と家族のルーツ
井上義行さんは1963年、神奈川県小田原市に生まれました。本人の旧公式プロフィールでは、小田原市桑原の市営住宅で生まれ育ったとされています。
当時は両親と姉、井上さんの4人家族。2006年の人物紹介では、10坪ほどの市営住宅で暮らしていたことも伝えられています。
家庭では、父親が交通事故に遭い、植物状態となった時期もありました。井上さんは国家公務員として勤務しながら父親の介護を経験しています。
華やかな政治の世界へ入る以前には、小田原の市営住宅で過ごした家庭生活と、働きながら家族を支えた時期がありました。
井上義行の若い頃は国鉄の機関士だった
井上さんの子どもの頃の夢は「機関士」でした。
高校卒業後、その夢を実際にかなえます。国鉄に入り、夜行寝台列車に乗務する機関士になりました。
若い頃の井上さんは、列車を動かす仕事をしながら大学でも学んでいました。日本大学経済学部の通信課程を卒業し、卒業論文では「国鉄の民営化について」を取り上げています。
論文を書くうちに行政への関心が深まり、その後、総理府へ転じました。国鉄の機関士から中央官庁の職員へという大きな方向転換です。
旧公式プロフィールには、官僚として初出勤した日に、上司から国鉄出身者に行政ができるのかと厳しい言葉をかけられたエピソードがあります。そのとき井上さんが返したのは短い言葉でした。
結果で示す
出典:井上義行公式ホームページ「プロフィール」(確認日:2026年9月27日)
その後は戦後処理問題、新官邸整備、拉致問題など、官邸に近い仕事を経験していきました。
井上義行と安倍晋三元首相の長い関係
井上義行さんの人物関係を語るうえで大きな存在となったのが、安倍晋三元首相です。
井上さんは内閣官房副長官秘書官を経て、安倍氏が官房長官だった時期には官房長官秘書官、第1次安倍内閣では内閣総理大臣首席秘書官を務めました。
2006年、安倍氏が組閣の人選を考えるため富士山麓の別荘へ向かった際には、井上さんが同行したことも報じられています。安倍氏は当時、井上さんについて次のように語っていました。
国のために情熱を注いで仕事をしてくれる
出典:中央日報「安倍政権の風向計の役割…日本首相政務秘書官に任命された井上義行氏」(2006年9月26日)
2022年の参院選でも、安倍元首相は井上さんを応援しました。井上さんの本人公式Xには、その選挙期間中の投稿が残っています。
安倍元首相の死後も、井上さんは2人の間にあった出来事を語っています。2024年には本人のYouTubeチャンネルで、官房副長官時代から総理大臣時代まで秘書官として仕事をしたころの思い出を一本の動画にまとめました。
2026年時点の参議院・自民党公式プロフィール
参議院公式プロフィールでは、井上義行さんは1963年3月12日、神奈川県小田原市生まれ、比例代表選出、参議院議員2期です。高校卒業後に国鉄へ入り機関士となり、働きながら日本大学経済学部通信課程を卒業しました。
その後、総理府・内閣府、官邸勤務を経て、第1次安倍内閣では総理大臣首席秘書官を務めています。若い頃の国鉄機関士時代から官邸勤務までの経歴は、参議院と自民党の公式プロフィールで一致して確認できます。
旧統一教会との関係は2022年の本人説明と退会までを時系列で確認
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係については、2022年当時、井上さん自身が信徒ではなく「賛同会員」だったと説明し、友好団体から参院選で応援を受けたことを認めています。
同年8月の本人説明では、会費や寄付、政策要望などは受けていないと述べました。その後、自民党が旧統一教会や関連団体との関係を持たない方針を示した2022年8月31日、井上さんは賛同会員を退会し「一切の関係を断つ」と表明しています。
この記事では、教団側や第三者による評価と、井上さん本人の説明を混同せず、確認できる出来事を時系列で記載しています。
記事内のYouTubeは井上義行本人の安倍晋三元首相に関する回想
記事内のYouTubeは、井上義行さん本人が安倍晋三元首相との秘書官時代を振り返る本人出演動画です。別人や本人不在の一般動画ではありません。
井上義行の趣味・好きなもの
井上さんの趣味として、現在の公式プロフィールに載っているのがスキーです。
しかも、単にスポーツとして楽しむだけではありません。井上家では、年末年始の過ごし方とも結び付いています。
毎年年越しは家族でスキーに行きます。
出典:井上よしゆき公式ホームページ(確認日:2026年9月27日)
家族そろって年越しスキーへ出かけるのが恒例というのは、政治活動から離れた井上さんの日常が分かる習慣です。
地元について尋ねられた際には、小田原城のほか、箱根、伊豆、富士山を挙げています。海、山、川、田園、温泉までそろう自然豊かなところも好きだと答えています。
井上義行の性格・人柄と私生活
性格については、井上さん自身が2022年の自民党候補者プロフィールで「チャームポイント」を問われています。
不器用なほどに誠実なところです
出典:自由民主党「井上よしゆき」候補者プロフィール(2022年参院選)
また、座右の銘・好きな言葉として挙げているのは「初志貫徹」です。
地元で続けてきた習慣の一つが、小田原駅西口での朝のあいさつでした。2013年の初当選時点で、その回数は1500回を超えていました。
当選した際には、普段あいさつを交わしていた高校生たちも喜んでくれたと話し、国会議員になっても時間が許す限り続けたいと語っています。
井上義行と旧統一教会の関係は?2022年に賛同会員を退会
「井上義行 統一」という検索で問われるのは、2022年の参院選前後に明らかになった、世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会との関係です。
2022年当時、井上さん側は参院選で教団の友好団体「世界平和連合」から応援を受けたことを認めています。
一方、本人は信徒であることを否定し、自身が掲げる政策への賛同を得たため「賛同会員」になっていたと説明しました。申込書や会費、寄付の提示はなく、本人から会費や寄付を行ったこともないとしています。
2022年8月3日の説明では、選挙運動についても動員や寄付、政策への要望は受けていないと述べていました。
その後、自民党が旧統一教会や関連団体と関係を持たない方針を示した2022年8月31日、井上さんは賛同会員を退会したことを明らかにしました。
今後は党の方針に従って、一切の関係を断ちます
出典:テレビ朝日「『今後は一切の関係断つ』自民・井上義行参院議員“旧統一教会”賛同会員退会」(2022年8月31日)
翌9月1日の本人公式Xにも、前日に報道各社へ文章を出したことを伝える投稿が残っています。
北朝鮮・拉致問題に向き合った時の家族への電話
井上さんは官僚時代、北朝鮮による日本人拉致問題に関わりました。内閣参事官補佐として拉致問題の企画・調整を担当した経験があります。
旧公式プロフィールには、北朝鮮へ向かう前の家族とのやり取りも記されています。
単身で北朝鮮へ向かう際、自分が戻れない可能性も考え、家族へ電話をかけたというエピソードです。妻には、万一の場合は子どもたちを頼むという趣旨の言葉を伝えたとされています。
その後も拉致問題について発信を続けています。2022年4月、横田めぐみさんの同級生らが拉致問題の解決を求める署名を提出したという報道を受け、本人公式Xで家族の再会を願う思いを投稿しました。
井上義行氏の「本人の言葉」から素顔を見る
家族や学生時代、趣味、価値観などについて、 本人が実際に語った言葉から、 人物像をさらに詳しく見ていきます。
子どもに伝えたい挫折との向き合い方
努力すれば報われる人生、挫折を味わった時こそ、子どもたちにはこの瞬間を思い出してほしい。
井上氏は、2度の落選を経て参院選で初当選した際、挫折したときにも努力を続ける姿を3人の子どもに覚えていてほしいと語りました。
二度の落選を経て感じた家族への思い
2度の落選で、子どもたちも傷付いたことが多々あったと思う。
井上氏は二度の落選を振り返り、自分だけでなく子どもたちも傷つくことが多かったのではないかと語っています。
子どもに見せたかった這い上がる姿
- 井上よしゆき公式ホームページ 運営主体:井上義行氏/確認内容:生年月日、出身地、妻・長男・長女・次女の家族構成、趣味、年越しスキー、現職・役職、本人公式YouTube、本人公式X投稿。
- 井上義行議員プロフィール 運営主体:参議院/確認内容:比例代表、当選2回、生年月日、出身地、学校、国鉄機関士、国家公務員時代、首席秘書官歴、参議院での役職。
- 参議院議員 井上義行 運営主体:自由民主党/確認内容:自由民主党所属、比例代表、当選2回、政務調査会副会長、公式サイト・X・YouTubeへのリンク。
- 井上よしゆき 2022年参院選候補者プロフィール 運営主体:自由民主党/確認内容:趣味のスキー、子どもの頃の夢が機関士だったこと、本人による性格表現、地元で好きな場所・自然。
- 井上義行公式ホームページ「プロフィール」 運営主体:井上義行氏/確認内容:小田原市桑原の市営住宅、国鉄の夜行寝台列車機関士、働きながら大学卒業、卒業論文、行政への転進、「結果で示す」の発言、父親の介護経験。
- 第23回参議院選挙の比例選でみんなの党から出馬して当選した 井上義行さん 運営主体:タウンニュース社/確認内容:妻の言葉による再挑戦、3人の子どもへの思い、2度の衆院選落選、1500回を超えた小田原駅西口での朝のあいさつ。
- 井上義行氏「私の力不足」 参院選 比例で落選 運営主体:タウンニュース社/確認内容:2019年参院選で8万7946票、党内25番目となり落選した事実。
- 井上義行氏返り咲き 参院選 得票数倍増 運営主体:タウンニュース社/確認内容:2022年参院選で16万5062票を獲得し、自由民主党の比例18議席中13番目で当選した事実。
- 「寄付や政策要望など受けていない」旧統一教会との関係めぐり自民・井上参院議員 運営主体:テレビ朝日/確認内容:2022年当時、本人が信徒ではなく「賛同会員」だったと説明したこと、参院選で応援を受けたこと、会費・寄付・政策要望等に関する本人側の説明。
- 「今後は一切の関係断つ」自民・井上義行参院議員“旧統一教会”賛同会員退会 運営主体:テレビ朝日/確認内容:2022年8月31日に賛同会員を退会し、「一切の関係を断つ」とコメントした事実。










































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