稲田朋美さんには、国会での強い発言や印象的なファッションとは少し違う、家族との時間や若い頃の失敗、日常の楽しみが伝わるエピソードが数多くあります。
夫との出会い、母から繰り返しかけられた言葉、網タイツや鯖江メガネに込めた福井への思い。そして、ランニングやサウナを楽しむ姿まで、公の場では見えにくい素顔をたどります。
稲田朋美さんは、毎日家族で食卓を囲み、家族旅行にもよく出かける家庭で暮らしてきました。高校3年の文化祭では妖精パック役を演じ、大学進学後は一人暮らしを満喫。鯖江のメガネや支援者から贈られた筆ペンなど、身の回りの品にも本人らしさが表れています。
- ランニングとサウナを日課にし、福井の品を日常の装いにも取り入れる。
- 大学4年で司法試験に挑戦し、初回不合格後は1日約16時間勉強。
- よく笑い、迷ったときは前へ進む。言うべきことは口にすると語る。
稲田朋美の家族構成
稲田朋美さんの家族は、弁護士の夫と、息子1人・娘1人です。
夫・稲田龍示とは29歳で結婚
夫の稲田龍示さんも弁護士です。2人は同じ大学の同学年でしたが、学生生活の中で親しく話していたわけではありません。初めてきちんと会話をしたのは、司法試験の受験会場で偶然顔を合わせたときでした。
そこから交際が始まりましたが、一度は別れています。その後に再会し、稲田朋美さんが29歳のときに結婚しました。本人は夫について、一緒にいて気を使わずに済むことや、同じものを見て笑えるところが良かったと振り返っています。
結婚前の稲田朋美さんは、政治について夫とほとんど話していなかったそうです。結婚後、夫が読んでいた新聞や雑誌を自分も読むようになりました。雑誌へ投稿した文章が掲載され、商品券4,000円分をもらったことを「嬉しかった」と覚えているという話もあります。
2005年に政治の世界へ挑戦する話が持ち上がったとき、子どもたちは2人とも中学生でした。家庭生活が大きく変わる時期でしたが、夫は「政治家に向いているから出たほうがいい」という趣旨の言葉で背中を押しました。大きな決断の場面で、夫が前へ進む側に立ったことになります。
息子は開成?娘は弁護士?
息子の学校名や娘の職業は公表されていません。
家族について本人が公にしているのは、一男一女がいることや、夫との日常、娘との会話などです。子どもたちが成長してからも、家族の何気ない出来事が本人の発信に登場することがあります。
母に「運がいい子」と言われて育った
子どもの頃、母から繰り返しかけられたのが「運がいい子」という言葉でした。生活は決して裕福ではなかったものの、毎日家族で食卓を囲み、家族旅行にもよく出かける家庭だったと振り返っています。
勉強の出来が思わしくないときにも、母は叱るより褒めることが多かったそうです。その積み重ねが本人の自信につながりました。
私は運がいいから大丈夫
出典:私のカクゴ「衆議院議員 稲田朋美 いなだともみの私のカクゴ」(公開日記載なし)
追い詰められたときにも、この言葉を自分へ言い聞かせることがあると話しています。大人になってからの「まず前へ進む」という考え方にもつながる、家庭から受け取った言葉です。
稲田朋美の実家と家族のルーツ
稲田朋美さんは福井県今立郡今立町、現在の越前市で生まれました。父は椿原泰夫さんで、京都讀書會を主宰していた人物です。
福井は本人にとって出生地であるだけでなく、メガネや繊維製品を日常の装いに取り入れるほど思い入れの強い地域です。一方、家族の記憶には京都もたびたび登場します。
現在の本人発信でも、福井の暮らしや産業との距離は近く、豪雨被害後に蕎麦を蒔き直す現場を訪れた様子をXで紹介しています。
亡き両親が出会った木屋町の喫茶店
2022年、夫が京都の病院で手術を受けた際には、見舞いに訪れた稲田朋美さんが、外出許可を得た夫と京極の店ですき焼きを食べています。そこは昔、家族でよく訪れていた店でした。
食事のあとに向かったのが、京都・木屋町のクラシック喫茶「フランソワ」。亡くなった父と母が初めて出会った場所だと本人が明かしています。
夫の見舞いの日に、家族で通った店と両親の出会いの場所を訪れる。京都には、稲田家のいくつもの家族の記憶が重なっています。
稲田朋美の若い頃
高校3年の文化祭で妖精パックを演じた
高校時代には、少し意外な舞台経験があります。高校3年の秋、クラス全員で文化祭にシェイクスピアの『真夏の夜の夢』を上演しました。
受験を控えた時期でしたが、クラスで脚本、音楽、衣装、舞台装置まで手作り。稲田朋美さんが担当したのは、いたずら好きの妖精パックでした。
高校生活で最も充実した瞬間でした
出典:スポーツ報知「稲田朋美氏が母校・乙訓の甲子園初出場祝福『開会式か試合の応援行きたい』」(2018年1月26日)
政治家としての硬い印象とは違い、若い頃にはクラスメートと一緒に舞台づくりへ夢中になり、自ら妖精役まで演じています。
大学4年で突然、司法試験へ挑戦
大学進学で上京した頃は、見るものが新鮮で、一人暮らしを楽しんでいました。最初から法律家一本で歩こうと決めていたわけではありません。
転機は大学4年。本人が「一番困難なことに挑戦する無鉄砲なところがある」と振り返る性格もあり、弁護士を目指して司法試験へ挑みます。
ところが、最初の受験は不合格でした。そこから生活は一変し、1日約16時間勉強する生活に入ります。「一生に一度は、これ以上できないというぐらい勉強することがあっていい」と振り返るほど集中した時期でした。
幼い頃に母から育ててもらった自信と、失敗したあとに一気にやり切る行動力。この時期には、後年まで続く稲田朋美さんらしい決断の仕方がすでに表れています。
弁護士時代は家事と子育てを楽しんだ
弁護士になり、結婚後に大阪で独立開業した当初は、本人の表現では法律事務所が「開店休業状態」だった時期もありました。
その頃は家にいる時間が長く、家事や子育てを楽しんでいました。政治への関心もまだ強くなく、生活の中心は家庭でした。
時間がある中で、夫が読んでいた新聞や雑誌に目を通すようになり、自分でも文章を投稿するようになります。家庭で過ごした時間が、新しい世界へ目を向けるきっかけになりました。
稲田朋美の網タイツ・メガネとファッション
稲田朋美さんの名前と一緒に検索されることが多いのが「網タイツ」と「メガネ」です。どちらも単なる目立つファッションではなく、福井のものづくりを身につけて発信するという狙いがありました。
鯖江メガネは福井を伝える愛用品
本人はもともと視力が良く、福井県産の度なしメガネやサングラスを使ってきました。持ち運びやすい「ペーパーグラス」の老眼鏡も愛用しています。
お気に入りとして紹介したことがあるのは、福井出身のデザインディレクター・川崎和男さんが手がけたモデル。福井のアンテナショップで購入し、長く使っていました。
鯖江は国内有数のメガネ産地です。稲田朋美さんにとってメガネは、顔の印象をつくるアイテムであると同時に、地元産業を日常の中で見せる道具でもあります。
網タイツも福井の繊維をアピール
トレードマークのように注目された網タイツにも、福井とのつながりがあります。福井の地場産業である経編をアピールする目的で取り入れていました。
愛用していたのは「ソマルタ」の無縫製ニットタイツ「スキンシリーズ」。若手デザイナーの服も積極的に取り入れ、ファッションそのものを発信の手段として使ってきました。
メガネも網タイツも、福井の産業を目に見える形で伝えるアイテムだったのです。
娘に突っ込まれたゴスロリ風ドレス
2013年には、アフリカンフェアでレースを使った鮮やかなエメラルドグリーンのドレスを着用しました。福井の生地を使い、「不思議の国のアリス」のイメージも取り入れたデザインです。
ところが「ゴスロリ風」と表現したところ、家では娘からチェックが入りました。
実は私も娘からちょっと怒られましたね。
出典:内閣府「稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年6月4日」(2013年6月4日)
娘からは、ゴスロリへの理解が少し浅いのではないかという趣旨のツッコミを受けたそうです。大臣のファッションを娘が率直に評価するという、家庭での距離感が見える一場面でした。
見た目への批判がこたえた時期もあった
一方、ファッションが注目されることは楽しい話ばかりではありませんでした。防衛大臣を務めていた頃には、仕事の内容だけでなくスカート丈やイヤリングまで批判の対象になったと振り返っています。
服装への批判はこたえましたね。
出典:Business Insider Japan「稲田朋美氏が語る『わきまえていては突破できない』離れる支持層との間で抱える葛藤」(2021年3月8日)
そうした経験を経た2021年、森喜朗氏の女性をめぐる発言が問題になった際には、自分を「わきまえない女」と表現しました。外からどう見られるかより、必要だと考えた意見を口にする姿勢を前面に出した投稿です。
稲田朋美の趣味・好きなもの
2026年9月時点の趣味はランニングとサウナ
2026年9月時点で本人が趣味として掲げているのは、ランニングとサウナです。どちらも「日課」として紹介するほど生活に定着しています。
ランニングは軽い運動という範囲を超えています。2024年には、第1回ふくい桜マラソンに出場し、42.195kmのフルマラソンを完走しました。
沿道からの声援や心温まる応援に助けられ無事完走できました。
出典:稲田朋美公式サイト「ふくい桜マラソン完走」(2024年3月31日)
67歳となった2026年にも公式プロフィールでランニングを趣味として掲げており、長く続いている習慣だと分かります。
料理・読書・映画鑑賞も趣味に挙げていた
これまでには、料理、読書、映画鑑賞を趣味として挙げたこともあります。子育て期に家事を楽しんでいたという話とも重なる、家庭的な一面です。
本を読む時間は、その後の人生にも大きな影響を与えました。夫が購読していた新聞や雑誌を読むようになり、自分でも投稿を始めたことが、新しい関心へつながっていきました。
支援者からもらった筆ペンを持ち歩く
もう一つの愛用品が筆ペンです。支援者から贈られたもので、著書や色紙へのサインを頼まれる機会があるため、いつも持ち歩いていると紹介しています。
高価さやブランドより、贈ってくれた人とのつながりと実用性が理由になっているところも、メガネとはまた違った愛用品の選び方です。
稲田朋美の性格・人柄と私生活
地域行事にも継続して足を運んでおり、美山地区の敬老会に参加した際の様子も本人のXに残されています。公務以外で地域の人と接する場面を補足する投稿です。
実はよく笑う
国会答弁などの緊張した表情から、真面目で硬い人物像を思い浮かべる人もいるかもしれません。本人はインタビューで「笑うんですか?」と聞かれると、「笑いますよ(笑)」と即答しています。
答弁では失敗しないよう緊張するため真面目な表情になるものの、普段は「よく笑う」と自分で話しています。夫を選んだ理由の一つにも「同じものを見て笑えること」を挙げていました。
人生初の大きな挫折で見方が変わった
本人が「人生で初めて」と表現するほど大きな挫折になったのが、防衛大臣を務めた時期でした。それまでの政治活動は自分でも順調過ぎたと思うほどだった一方、この時期には自信を失ったと語っています。
その経験を通して、物事が思うように進まない人や、社会の中で疎外感を抱く人の感覚を以前より身近に感じるようになったそうです。
自分の考え方が変わったこと自体を悪いことだとは考えていないとも話しています。経験を重ねて以前とは異なる意見を持つようになっても、それを恥じないという姿勢です。
本人公式YouTubeでは、LGBT理解増進法をめぐって自分の考えを説明する動画も公開しています。記事で触れている「経験を重ねて考え方が変化した」という本人の言葉を、本人自身の話し方で確認できる一次資料です。
言うべきだと思ったことは口にする
本人は、自分の行動の根に「おかしいと思ったことへの怒り」があると説明しています。ためらうことがあっても、最終的には言いたい気持ちが勝つことが多いようです。
その一方で、自分は言いたいことを言ってしまう傾向があり、もう少し丁寧な根回しや調整ができればよいとも振り返っています。強さだけを自己評価しているわけではなく、苦手な部分も言葉にしています。
2026年4月には、再審制度の見直しを話し合う自民党内の会議について、公式Xで強い異議を発信しました。役職や立場に合わせて言葉を丸めるより、自分が必要だと考えた主張を前面に出す話し方は、近年も変わっていません。
稲田朋美が大切にする価値観
若い頃の稲田朋美さんは、政治に強い関心を持つ学生ではありませんでした。身近になったのは、結婚して子育てをしながら新聞や雑誌を読むようになってからです。
政治って生活なんですよね。
出典:笑下村塾「女性初の総理大臣を目指す稲田朋美はどんな女性なのか飲みに誘ってみた」(2021年2月1日)
難しい制度の話としてではなく、一人ひとりの暮らしや権利に結び付くものだと考えるようになりました。家庭で過ごしていた時期から関心が芽生えたという点は、本人の政治観を考えるうえでも特徴的です。
家族の姓をめぐる考え方についても、自身の結婚生活や子どもたちのことを交えながら話しています。長い時間の中で考えが変化してきたことを、本人の表情や話し方と一緒に確認できるインタビューです。
女性の政治参加についても、自分の言葉で継続的に発信しています。2023年5月にはベトナムの女性議員との懇談を紹介し、同国で2014年にクオータ制が法制化され、女性議員が30%となっていることを伝えました。
2026年9月時点の公式プロフィールに掲げる座右の銘は、「高邁な精神で決断し、断固として行動する」。敬愛する人物には橋本左内、吉田松陰、ロバート・ケネディを挙げています。
幼い頃に母から「運がいい」と励まされ、司法試験の失敗後は一日中勉強し、人生の大きな挫折のあとには考え方の変化を受け入れてきました。座右の銘にある「決断」と「行動」は、本人が折々に語ってきた生き方とも重なっています。
稲田朋美氏の「本人の言葉」から素顔を見る
家族や学生時代、趣味、価値観などについて、 本人が実際に語った言葉から、 人物像をさらに詳しく見ていきます。
どん底から始めたランニングとサウナ
防衛大臣を辞めてからやりだしたんですよ。あまりにも『人生どん底』だったから
稲田氏は防衛大臣辞任後、心身ともに落ち込んだ時期にランニングとサウナを始めたと振り返っています。
サウナで嫌なことも流す
夫の手術後に感じた何気ない日常の価値
なんでもない日常の価値は失って初めてわかります。
稲田氏は夫が頚椎手術後にランニングへ復帰した際、家族のありがたさを痛感し、何気ない日常の価値を改めて感じたと記しています。
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- プロフィール 運営主体:衆議院議員 稲田朋美公式サイト/確認内容:出生地、生年月日、最終学歴、夫・一男一女、趣味、座右の銘、2026年2月8期目当選、公式SNS。
- 稲田朋美君_衆議院 運営主体:衆議院/確認内容:1959年2月20日生、福井県越前市、早稲田大学法学部、弁護士、福井1区、当選8回。
- 夫のお見舞い 運営主体:衆議院議員 稲田朋美公式サイト/確認内容:夫の手術見舞い、家族で通った京都のすき焼き店、亡き両親が初めて会った喫茶店。
- ふくい桜マラソン完走 運営主体:衆議院議員 稲田朋美公式サイト/確認内容:2024年の第1回ふくい桜マラソン参加・完走。
- 稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年6月4日 運営主体:内閣府/確認内容:福井の生地を使ったゴスロリ風ドレス、娘との会話。
- 稲田朋美・新防衛大臣、就任会見で「モトナリ オノ」の富士山ドレスを着用予定 運営主体:WWDJAPAN/確認内容:メガネ、網タイツ、福井の地場産業PR、愛用ブランド。
- 稲田朋美氏が母校・乙訓の甲子園初出場祝福「開会式か試合の応援行きたい」 運営主体:スポーツ報知/確認内容:高校3年の文化祭、『真夏の夜の夢』、妖精パック役。
- 稲田朋美氏が語る「わきまえていては突破できない」離れる支持層との間で抱える葛藤 運営主体:Business Insider Japan/確認内容:防衛相時代の挫折、服装への批判、変化への考え方、公式X投稿。
- 衆議院議員 稲田朋美 いなだともみの私のカクゴ 運営主体:私のカクゴ/確認内容:AB型、幼少期、母との関係、家庭環境、若い頃、司法試験、子育て、趣味、メガネ、筆ペン。
- 女性初の総理大臣を目指す稲田朋美はどんな女性なのか飲みに誘ってみた 運営主体:笑下村塾/確認内容:夫との出会い・結婚、夫の支え、よく笑う性格、挫折後の変化、子育てと価値観。
- レファレンス事例詳細「稲田朋美衆議院議員の父・椿原泰夫氏発行の『無窮』を所蔵しているか。」 運営主体:国立国会図書館 レファレンス協同データベース/福井県立図書館/確認内容:父・椿原泰夫の氏名、京都讀書會の主宰。
















































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